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【体験レポート】「お母さんの味、手作りの味。」はどうやってつくられるのか?沖縄製粉株式会社に行ってきました

こんにちは。オキナビ潜入入社担当の三好です。


今回は『お母さんの味、手作りの味。』でおなじみの「沖縄製粉株式会社」(以下:沖縄製粉)に潜入!


沖縄製粉ではたくさんの部署があるのですが、今回は「業務部」「製造部」を見学、一部体験してきました。


沖縄製粉ってどんな会社?


1955年の創立以来、県内唯一の製粉企業・原料供給メーカーとして、沖縄県民の食文化を支えている沖縄製粉。

 

沖縄そばの専用粉の開発や、沖縄県産の黒糖を使用したミックス粉の生産、沖縄料理専用のミックス粉など、地元企業ならではの製品を展開しています。

 

日々お世話になっている沖縄県民は数知れず。そんな沖縄製粉ですが、実際に中ではどんなことが行われているのか・・気になりますよね?実際に中に入ってみましょう!


沖縄製粉・業務部ってこんな部署!



原料の入荷・保管・出荷までを行う「業務部」は、製品が入ってくるところと自社の製品を外に出すことを担っている部署。業務部は、3つの課でつくられています。

 

①サイロ課:原料小麦を保管するサイロおよび包装資材などの在庫管理を担当

②業務課:外部への問い合わせ窓口として、税関など行政とのやり取りを担当

③商品管理課:製造した小麦粉の保管出荷における衛生安全管理を担当

 

今回は、原料小麦が保管される「サイロ課」と、保管・出荷を行う「商品管理課」に潜入!まずはサイロ課にお邪魔しました。


業務部:サイロ課のお仕事風景


三好:(サイロでかっ!)

 

大きくそびえたつ巨大サイロ。サイロは約30mの高さがあり、中の移動は螺旋階段となっています。ここで行われる小麦受入工程のスタートは1階。まず、船で運ばれてきた小麦をトラックで陸送し、搬入口へ落とします。



(最初に小麦を流し込む場所。トラック1台で10トンもの小麦を流し込むのだそうです)

 

こちらに流し込んだ小麦は、バケットエレベーター(特殊なエレベーター)により吸い上げられ、最初に4階まで上がります。

 

6階>


入荷した小麦はすぐに出荷するのではなく、ここで一旦保管するのだそう。沖縄という土地柄、台風などの影響で小麦が届かなくなる恐れがあるため、常に一定量を保管しているのだそうです。

 

地面に点在する黄色いものが、小麦を保管するタンク。それぞれ保管容量が違っており、それぞれの入荷量にあわせたタンクの組み合わせで保管されます。早速、タンクの中を見せてもらうことに。




小さいマンホールのように見えて、中はかなり長い筒のようになっているそうです。落ちたら二度と戻ってこれないと聞いたので、つい手すりを握りしめてしまいました。



(タンクの中身)


ここで小麦を保管するわけなのですが、現時点ではまだ、小麦に不純物が混ざっている状態。サイロ内では、それぞれの階にあらゆる種類の不純物を落とす機械が設置されており、サイロ内の4階から1階へ落とす際に、各フロアで異物除去を行います。

  

【それぞれの階の役割】

4階>軽いものを吸う機械が設置されており、ダストやもみ殻などを除去

3階>マグネットによる金属(鉄・サビ・鉄粉)除去と、ふるい(円筒状の網)による異物除去を行う

2階>全階の機械を操作するタッチパネルが設置されており、問題があった時にボタンひとつで止めることができます。



(操縦士の気分♪)

 

 

タッチパネルを押す体験をさせてもらいましたが、実は昔はなかったのだそう。機械を操作するために、螺旋階段を行ったり来たりしていたそうです。大変・・!

 

 

ここで、サイロ課で働く呉屋さんに、日々のお仕事についてお話を伺いました。


ーどんなお仕事をされてるんですか?

 

呉屋さん「小麦の搬出や、在庫管理、発注、原材料の受入れ、手配などをやっています。業務内容は多岐に渡るので、新しく入った人もいるんですけど、徐々にやりながら覚えていく感じです。」

 

 

ーお仕事を通してやりがいを感じる時ってどんな時ですか?

 

呉屋さん「地元である沖縄の食に関わる仕事なので、やっぱり身内から『美味しい』って言われた時が嬉しいですね。おばあちゃんの家に行ったら、うちの製品を使ったサータアンダギーを作ってくれてたり。」

 

 

ーお母さんの味ですもんね。好きな自社製品ってありますか?

 

呉屋さん「黒糖パンケーキミックスです。朝食によく食べますね。うちの子どもが大好きなんですよ!」

 

 

ーそれは嬉しいですね!ちなみに、呉屋さんはなぜ沖縄製粉に入社したんですか?

 

呉屋さん「僕は最初派遣だったんですよ。その時に声をかけてもらって契約社員になりました。実際契約社員になってみると仕事が楽しくなって、そのまま正社員になりました。」

 

 

ーどんな時に仕事が楽しいと感じるんですか?

 

呉屋さん「サイロ課は色んな部署と関わる課なんですけど、社員同士の仲が良くて話しやすいなと思いました。社内だけじゃなく、産業まつりや親子教室で物販もやるので、リアルにお客さんと接する場があることも嬉しいですね。普段はお客さんから見えない仕事をしている中で、生の声が聞ける機会があるとモチベーションに繋がります。」

 

 

ー製品の製造を担いながらも、お客さんとも触れ合えるのは嬉しいですね!ありがとうございました。

 

次に見学に向かったのは「商品管理課」。フォークリフト体験をさせてもらえるということで、わくわくしながら本社倉庫へ。



(それにしても、敷地内が広い。ひとりだと迷ってしまいそう・・。)


業務部:商品管理課のお仕事



ここでは、製造部でつくられた製品を引き取り、日付別に保管しています。新しいものを奥に、古いものを前に出しながら、在庫を管理しているのだそう。ここでのお仕事は、商品管理課の照屋さんにご案内いただきました。



(どーん!)

  

三好「めちゃくちゃ積まれてますね!これ、どうやって積んでるんですか?」(日付が新しいものを奥にって、無理なのでは・・・。)

  

照屋さん「製造部から製品が流れてくるので、パレットに積み付けが終わったらフォークリフトで運んでいるんですよ。そしてそれぞれの保管場所に行き、フォークリフトで古いものを一度出して、新しいものを奥に入れて、古いものを手前に置き直す、といった感じです。」




製造部から梱包された製品が次々と流れてきました。それがパレットに積み付けられ、10段になった時点で、フォークリフトで保管する場所に運びます。



フォークリフト1台分のスペースを、効率的に移動する社員さん。倉庫の中で何台ものフォークリフトが走っているのですが、ぶつからないのが不思議・・。

 

 

三好「フォークリフトの小回りが、とてつもなく効率的ですね!フォークリフト、挑戦したいです!」

 

 

ということで、人生初のフォークリフト体験をさせていただきました!

 

※管理者立会いのもと、安全に配慮した状態で行っております。



(乗ると突然不安になる私。操縦方法をレクチャーいただきました。)




(ういーん)




(すすす・・・)


照屋さん    そんな感じです!もっとスピード上げて大丈夫ですよ!」

 


(すす・・)

 

照屋さん「大丈夫ですよ!」




(すす・・す・・)

 

照屋さん「・・・・・・・・。」(見守る)

 

めちゃくちゃスローペースでしか進めない小心者な私を、照屋さんは終始見守ってくれました。(呉屋さんの言った通り、優しい社員さんが多いんだなぁ。)

少ししか進めなかったけど、商品管理課に入社したら他の社員さんのように、小回りを効かせてすいすい移動できるようになるんだろうなぁ、と思い、憧れました。

さて、商品管理課では、入荷だけでなく出荷も行っています。出荷作業は別で用意したパレットに製品や商品を集めて荷造りします。

 

三好:「私やります!」(フォークリフトの戦力外感を挽回したい・・。)

 

製品はそれぞれ荷姿が異なり、とりあえず目の前にあった25キロの製品を持ち上げてみました。




三好「お、おっも!重!!!」

 

照屋さん「大丈夫ですか?」

 

三好「大丈夫でっす!」



(ふんぬっ)

 

三好「(積む瞬間、ラスボス・・。持ちあがらない!やっぱ無理。)て、照屋さん、たすけて~~~~!!!」




(すっ)

 

照屋さん「大丈夫ですか?」

 

三好「(優しい・・。)ありがとうございます・・!」

 

全然役に立てなかったので、最後に1キロ×15の製品を持って、どや顔で商品管理課の見学を終了しました。




ここで、お世話になった(お仕事の邪魔だけした)照屋さんに、商品管理課についてお話を伺いました。




ーお仕事のやりがいを教えてください。


照屋さん「自社で配送する際はお客さんと話す機会もあり、そこでのコミュニケーションが楽しいですね。お盆や正月など繁忙期においても、私たちの仕事に対し、理解くださるお客さんが多いので、支えられてやっているなと実感します。」

 

ー新しく入社する方は、どんな仕事をするんですか?フォークリフトの経験は必要ですか?

 

照屋さん「取り扱うアイテムがたくさんあって、どれがどの場所になるかなどを覚えるところからスタートします。フォークリフトもイチから教えるので、未経験でも入社できますよ。」

 


ー未経験でもできるんですね!ちなみに、結構体力が必要な仕事だと思ったのですが、女性の方も働けるんですか?

 

照屋さん「女性も働けます。今働いている女性で、25キロを積む人もいますよ。」

 



ーえっ、すごい!ちなみにどんな人が向いていると思いますか?

 

照屋さん「地道な作業が多いので、まじめな方が向いていると思います。あとは体力に自信のある方とか。あと『こことここを入れ替えたら効率がいいな』とかを考えられる人が楽しめる仕事かもしれません。」

 

 

ー確かに、あの空間で効率的にフォークリフトを使いこなしているなって思いました。そして体力は絶対必要ですね・・!ありがとうございました!

 

 『お母さんの味、手作りの味。』の入口と出口を担う「業務部」。細かい作業や機械の管理、知識や技術などが、あの味を支えているんだなぁと感じました。

 

続きましては「製造部」!製造部には「製粉部門」と「乾麺製造課」がありますが、今回は製粉部門にお邪魔しました。


製造部ってこんな部署!



突然の完全防備、失礼します。製造部は小麦粉、ミックス粉の生産を行う部署。安心安全な製品作りに全力を注ぐ部署なので、衛生管理のため衛生服を着用しなければ中に入ることができないのです。

 

衛生服の着用はもちろんのこと、ほこりや細菌などにも気を配り、入室前は爪の間まで消毒したり、全身をコロコロしたりと、入念に汚れを排除します。




小麦粉とミックス粉はアレルゲンなどの関係により、それぞれ製造場所が分かれています。今回は、業務課の呉屋さんが好きだと話していた「ミックス粉」の製造工程を、製造部の濱川さんに案内していただきます。

 

早速中に入ってみると、入ってすぐの場所にあるのは、ミックス粉に必要な材料を入れていく機械。




添加剤や砂糖など、予め計量されたものをここに入れていくのだそうです。ミックス粉は、多種類の材料からできているため、1つ入れるのにも30分程度かかるそう。

 

次は、計量の工程へ移動します。




第一段階で流していた材料は、ここで計量されています。先ほど流していた材料は前日に造られたもので、今日は明日流すための材料を計量しています。

 

なんと、計量する添加剤の数は80種類以上!新人さんはまず添加剤を覚えることに苦戦することとなりますが、それを乗り越えれば立派な沖縄製粉通になれるというわけなのです。




そこからは機械を駆使しながらあらゆる工程を経て、みんな大好きミックス粉がどんどん製造されていきます。機械がとても複雑で、知識や専門性が必要な部署なのだと感じました。

 

三好(やばい、専門的すぎて体験できることがないかもしれない・・。)「あの、何か体験できることはありますか?」

 

濱川さん「では、ペッカーを体験しましょう!」

 

ペッカーとは「製品チェック」のこと。数種類の添加剤を混ぜてつくられるミックス粉が、なにかのきっかけで変化・変色していないか?を目視で毎日チェックしているのだそうです。

 

素人の私が目視で判断するのは不安なので、濱川さんにも見てもらいながら、製品チェックを体験!

 

まず、1(見本のような粉)と2(最新の粉)のミックス粉を専用のプレートに乗せます。



 

そしてそれを、ヘラのようなもので半分ずつ混ぜて伸ばします。




混ざった状態で色に違いがないか、目視でチェックします。



(ガン見)

 

濱川さん「どうですか?」

 

三好「同じです!」

 

濱川さん「ありがとうございます!バッチリです!」

 

無事体験できたので、一旦事務所に戻り、濱川さんにお話を伺うことにしました。




(衛生服で顔が分からなかったけど、ずっと案内してくれていた濱川さんです。)


ーこのお仕事を選んだ理由を教えてください。

 

濱川さん「ずっと食品工場で働きたいと思っていました。沖縄は長寿県ですが、それを支えているのは食だと思っていましたし、沖縄製粉は昔から馴染のある会社だったので、入社を希望しました。」

 

ー添加物の種類を覚えたり機械を覚えたり、とても大変そうな印象ですが、実際はいかがですか?

 

濱川さん「たしかに最初は覚えることが多くて大変でした。『やっぱり仕事って甘くないな』と思いましたが、先輩方の仕事を見て仕事に慣れると、効率的に仕事が進められるようになりました。」

 

ーお仕事のやりがいってどんな時に感じますか?

 

濱川さん「結構癖のある機械が多いので、最初は『同じ機械を使っているのに、なんで先輩はできるのに自分はうまくいかないんだろう』と思っていました。けれど、慣れると機械のその日の調子というか、テンションを見抜けるようになるんですよ。その調子に合わせていかに無駄をなくすかを考えて仕事をするのが楽しいです。」

 

ーなんだか猛獣使いみたいですね(笑)。この部署にはどんな人が向いていると思いますか?

 

濱川さん「やっぱり癖が強い機械と向き合うことが多いので、機械が好きな人や興味がある人が向いていると思います。あとは、フォークリフトの免許費用を全額負担してくれたり、他にも取りたい免許の取得は全面的にバックアップしてくれるので、勉強したい人にもおすすめです。」

 

ー免許取得は嬉しいですね。確かに機械好きな人にはとても楽しい職場かも・・!ありがとうございました!


沖縄製粉の職場を見学・体験して感じたこと



ここで働く社員さんが皆話すのは「昔から沖縄製粉を知っていた」ということ。そして、昔から馴染があるから、という理由で入社を決めた人がとても多いということです。

 

きっとここで働く人たちにとってここの製品は、子どもの頃からずっと「お母さんの味、手作りの味。」だったのでしょう。そしてその頃から、ここで誰かがきめ細かい仕事をしていて、その仕事のおかげで多くの人が製品を知り、知った人が大人になって入社する。その流れこそが、ずっと変わらずあり続けることの素晴らしさであり、沖縄製粉が長年沖縄県民に愛される理由でもあり、これからも続いていくのだろうなと思いました。


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